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Nov 29, 2013

68景 みつまたわかれの渕(ふち) View 68 Mitsumata Wakarenofuchi


江戸の古地図を見ながら、説明しましょう。

It's easier to explain this view with the old Edo map.
広重は、上の地図の矢印のように、隅田川東岸から南西方向を見ています。
絵の中で葦(あし)の茂っているあたりが中州。
中州の向こうの水域がこの絵のタイトル、三ツ又です。
(別名分かれの渕ともいいました。)
三ツ又は月見の名所だったそうですよ。

Hiroshige is standing on the east side of Sumida River, and looking southwest, direction indicated by the red arrow.
The reeded area in the print is Nakasu, and the water area beyond it was called Mitsumata, the title of this print.
("Wakarenofuchi" is another name for it. )
Mitsumata was a famous moon-viewing spot.

三ツ又の先、絵では遠く中央に描かれているのが箱崎川。
その左が箱崎です。
古地図を見ると一帯には大名屋敷が並んでいますね。

Beyond Mitsumata, in the center distance is Hakozaki Canal, and island to the left is Hakozaki.
We can tell from the map this area was mostly occupied by daimyo mansions.  

さて、この葦(あし)のはえただけの中州、なかなか楽しい歴史があるんです。
実は1771年以降この地は埋め立てられ、にぎやかな繁華街となっていました。
茶屋93件、湯屋3件、その他料理屋が立ち並び、大変にぎわったというのですから驚きです。
ところが寛政の改革(1789~1801)ですべて取り払われ、また元の葦の生える水面に逆戻り。
広重は1797年生まれですからこの町は見られなかったはずですが、きっと話には聞いていたでしょうね。

Nakasu has an interesting history.
They reclaimed the area in 1771, and it became the new pleasure center of the city.  
It's hard to believe, but there were 93 teahouses, three bathhouses and many restaurants on the reclaimed land.
But during Kansei period (1789-1801), the land was removed and the town demolished.
Once again, it became just a reeded area in the river.
Hiroshige (1797-1858) couldn't have seen the town, but may well have heard about it.

でも話には続きがありまして。
明治に入り、1886年この地は再び埋め立てられ、現在の下の地図のようになりました。

But this is not all.  
After the Meiji Restoration, in 1886, the area was once again reclaimed.
This is the map today.

とはいえ、繁華街というのでもありません。現在は…

But Nakasu is not a pleasure center.  Now, it's like this.
マンションがたくさん立っていました。many condominiums in Nakasu

箱崎川は埋め立てられ、今、頭上には首都高が。

Hakozaki Canal is now replaced by highway.

東京シティエアターミナルは箱崎の首都高の下にあります。
Tokyo City Air Terminal, airport limousine bus station, is located in Hakozaki, under the highway.

さてそれではこの絵の視点、隅田川対岸に行きましょう。
まずは清洲橋を渡って、

Now, let's go to the other side of the river, to Hiroshige's viewpoint by crossing over the Kiyosu Bridge,

万年橋を渡って。

and Mannnen-bashi Bridge.
広重が立っていたところには、実は現在、ある別の江戸時代の有名人が座っているんですよ~。(^^)

Where Hiroshige once stood now stands (sits?) another famous man in the time of Edo.
松尾芭蕉 (1644~1694) Matsuo Basho

「奥の細道」で有名な芭蕉は人生後半万年橋のたもとの庵(芭蕉庵)で暮らしていました。

Basho (1644-1694) is the most famous haiku poet in the Edo period, and he lived right by Mannen-bashi Bridge later in life.

芭蕉は庵からの眺め、富士山や浅草観音堂の大屋根、隅田川を行き交う船などをとても気に入っていたそうですよ。
三ツ又でお月見もしたかな?

It is said he enjoyed the view from his Basho hut; Mt. Fuji, the big roof of Asakusa Temple, and many boats coming and going on the Sumida River.  I suppose he enjoyed the moon viewing at Mitsumata.


清洲橋、箱崎や中州のビルもよく見えます。
You can see elegant Kiyosu Bridge and many buildings in Hakozaki and Nakasu

のんびり釣り糸をたれている人がたくさんいたけれど、釣れているのは見ませんでした。
私ものんびり気分で俳句でもひねってみようかと思いましたが、芭蕉さんがちっとも応援してくれなくて。(^_^;)

Old men were fishing, though I didn't see them catch any.
Enjoying the leisurely feeling, I tried to make haiku, but Basho wasn't cooperative.

さてそれではいつものように昔と今を比較してみましょう。

Now let's compare then and now.



清洲橋が富士山のように見えて、嬉しかったです。(^_^)v

Don't you think Kiyosu Bridge looks like Mt. Fuji? (^_^)v



近くには芭蕉記念館もあります。

If you like, Basho Museum stands nearby.
小さな博物館で展示物もちょっと難しいですが、芭蕉直筆のものなども展示してありました。
さすが芭蕉、達筆でした!
It's a small museum, and it's kind of difficult, but you can see Basho's handwriting.  It's very beautiful.

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6 comments:

Minoru Saito said...

こんばんは。例の動く芭蕉像ですか、動くまで待たれましたか。
 松平定信も余計な事をして呉れましたね。
この浮世絵は富士山の天辺が黒くて面白いです。

Merry Witch said...

Minoruさま

えー?あの芭蕉像動くんですか?

と、びっくりしてネットで調べてみたら、ホントだ。河口に向かって回転するんですね!知りませんでした。立派な像がモーターで回転するなんて!おもしろいことを考えたものですね。

一度できた街をまたもとの洲に戻すなんて、松平定信思い切ったものです。残念。



キャラメル said...



 松尾芭蕉の像があったこと、初めて知りました。現在の東京を芭蕉はなんと詠むでしようか? あまりの変わりように驚いているでしょうね。 また一つ、勉強になりました。

Merry Witch said...

キャラメルさま

こんにちは。ホントびっくりの変わりようでしょうね。でも今でも隅田川の眺めは気持ちよかったですよ。川はきらきらしているし、観光船や仕事の船が通り過ぎていくし。芭蕉さんならいい句を詠めるんじゃないですかね(^^)

私が行ったときも、女性が二人椅子に腰かけて作句されているようでした。キャラメルさんもいかがですか?

story tell said...

毎回楽しく読ませていただいています。

確かに清洲橋が、富士山の様に見えますね。( ´▽`)すごい想像力感服です。

このビュースポットに一度行った事がありますが、水の流れを見ていると、何かスッキリした、ハツラツとした気分になった事を思い出しました。ありがとうございます。感謝です。

やはり芭蕉も見とれる風景と思います
女性の方が歌を作る気持ちわかります。
芭蕉記念館で、芭蕉漫画絵葉書を買って、それを参考にしながら作句もいいですね。(行った当時買ったのですが、今もそのままです。反省ですね)

Merry Witch said...

storytellさま

芭蕉記念館にも行かれたんですか?なかなかしぶいところですよね。

私も以前松山の子規記念博物館で吟行手帖(?)を買ったことがあります。その時は俳句を作る気満々だったんですが、今もそのままです。こちらも反省です。(^_^;)